スペック表の「10R」「10C」「賞球15」は、いずれも玉に関係する数字ですが、同じ単位ではありません。ラウンド数、入賞のカウント、入賞一個に対する賞球を組み合わせることで、払出の説明につながります。1500個という大きな数字を読む前に、その内訳を一度分解してみましょう。

Rは大当りを区切るラウンド

Rはラウンドの略です。大当り中にアタッカーが開放する区切りを表す言葉で、3R、5R、10Rなどと記載されます。SANKYOの初心者向けスペック解説では、所定の入賞個数や時間に達すると一ラウンドが終了することも説明されています。

10Rと書かれている場合、その大当りを構成するラウンド数を示しています。10回の独立した初当りがあるという意味や、大当り後のRUSHが10回続くという意味ではありません。ラウンドは一回の大当りの中の区切り、と置くと読みやすくなります。

同じ大当り一回でも、振り分けによりラウンド数が異なる場合があります。エヴァ319 REDの2Rと10Rの説明では、払出と移行先を別々に確認する具体例を紹介しています。大当り回数だけでは、何ラウンドだったかまで分からない理由もここにあります。

Cは一ラウンドのカウント

Cはカウントの表記です。例えば10Cなら、一ラウンドにおける所定の入賞個数として10個を示します。これは画面で同じ演出が10回繰り返されるという意味ではありません。ラウンド数とは別の条件として読みます。

一ラウンドの終了には時間の条件もあるため、表に書かれたカウントが、そのまま現実の入賞個数として必ず成立するという説明にはなりません。数値は、機種の定めた条件と合わせて扱います。

仮に二つの機種がともに10Rでも、一方が10C、もう一方が8Cなら、同じ賞球数を前提としても計算上の払出が変わります。10Rという一つの数字だけで出玉の大きさを比較すると、カウントの差を落としてしまいます。

賞球は入賞一個に対する個数

賞球は、入賞口に玉が入った場合に払い出される個数を表します。ヘソ、電チュー、一般入賞口、アタッカーなど、場所によって個数が異なる機種があります。スペックに複数の数字が並ぶのは、その違いを示すためです。

たとえば賞球欄に1、3、15と並んでいても、すべての入賞で15個が払い出されるわけではありません。どの数字がどの入賞口に対応するかを確認します。メーカーごとに記載順が異なる場合もあるので、並び順だけを暗記して読む方法は適しません。

大当り中の払出を考える場合は、対象となるアタッカーの賞球数へ対応させます。ヘソの賞球数を掛けてしまうと、ラウンド数とカウントを正しく拾っていても、別の計算になります。

10R・10C・15個なら1500個という例

説明用に、一回の大当りが10R、各ラウンド10C、対象アタッカーの賞球が15個という条件を置きます。規定の入賞が成立する前提では、10×10×15=1500個となります。

  • ラウンド数:大当りの区切りが10回。
  • カウント:一ラウンドの所定入賞が10個。
  • 賞球:入賞一個に対する払出が15個。

同じ条件でラウンド数だけが2Rなら、計算は2×10×15=300個です。また、10Rでも8C、賞球13個なら、10×8×13=1040個になります。これらは数字の役割を説明する計算例で、名前の分からない台の払出を推定するための共通値ではありません。

実際の仕様では、ラウンドごとの開放方式や条件に関する注記が付く場合があります。資料に払出個数が掲載されているなら、その値と内訳を照合し、単純な掛け算へ置き換えられない条件も残して読みます。

払出1500個と増加1500個の違い

払出は、入賞に対して払い出された個数です。その間に打ち出した玉もあるため、手元で増えた個数とは一致しない場合があります。したがって、払出1500個を、そのまま純粋な増加1500個と表現すると集計範囲が変わります。

機種の液晶や外部表示に出る数字も、払出、差玉、持ち玉など、何を数えたかを確かめる必要があります。同じ1500という数字を見つけても、表示名が違えば比較の前提がそろいません。

獣王の平均出玉と払出を整理した記事では、最低値、平均値、払出の区別を扱っています。大当り一回の払出、一区間の合計、現在の持ち玉をそれぞれ別の数字として読むと、画面の表現を理解できます。

3000個という表記は内訳まで見る

機種資料で3000個と強調されていても、一回のラウンド構成だけで成立するのか、1500個相当を複数回受ける条件なのかは、注記を見なければ分かりません。「1500個×2回」と記載されていれば、その二回という構成も仕様の説明に含まれます。

途中で必要となる入賞条件や次の大当りへの移行を省くと、大きな表示個数だけが独り歩きします。東京喰種の3000個・7500個の解説のように、合計の表示と、それを構成する段階を合わせて確認します。

ラウンドを読む出発点は、数字の大小を競うことではなく、R、C、賞球がそれぞれ何を数えるかを決めることです。この三つが分かれば、払出欄を見たときに、計算できる部分と注記が必要な部分を区別できます。