2026年の凱旋門賞は、10月4日にフランスのパリロンシャン競馬場・芝2400mで行われます。

5月20日の第1回登録では73頭がエントリーし、2025年覇者Daryz、2着Minnie Hauk、3着Sosieも登録。日本調教馬も7頭が登録しました。

ただし、8月28日時点では最終出走馬も枠順も確定していません。さらに9月6日にはPrix Niel、Prix Vermeille、Prix Foyが行われるQatar Arc Trialsが控えています。

したがって、今の段階で「最終予想」とするのは早く、現時点の本命候補を決め、前哨戦・枠順・馬場が判明したら評価を更新するのが自然です。

現在の暫定評価は次のとおりです。

評価現時点のポイント
本命Daryz2025年覇者、パリロンシャン実績
対抗KalpanaKing George、Yorkshire Oaksを連勝
Bay City Rollerタフな馬場で高評価、Prix Foyを予定
注意Minnie Hauk2025年2着、巻き返せれば怖い
日本馬注目Meisho Tabaru宝塚記念連覇、武豊騎手で直行予定
日本馬注目Admire Terra札幌記念9着後も凱旋門賞遠征を継続

8月28日時点ではDaryzを本命にしたい

現時点の本命はDaryzです。

最大の理由は、2025年の凱旋門賞を実際に勝っていること。

パリロンシャン2400mという独特の舞台で結果を残している実績は、初挑戦馬にはない大きな強みです。

2026年もパリロンシャンで結果を残している

Daryzは2026年春もパリロンシャンのG1を勝利しており、コース適性への不安は小さいと考えられます。

6月のPrince of Wales's StakesではOmbudsman、Minnie Haukに続く3着でしたが、その後は休養。8月にはドーヴィルでの調整を経て、9月6日のPrix Foyから凱旋門賞へ向かう予定です。

本命としての評価を確定するうえでは、まずこのPrix Foyの内容を確認したいところです。

対抗Kalpanaは夏の充実度が最大の魅力

対抗候補はKalpanaです。

7月25日のKing George VI And Queen Elizabeth StakesでCalandaganを破り、8月20日のYorkshire Oaksも勝利。

異なる馬場条件で2400m級のG1を連勝しているため、現在の充実度では有力馬の中でも上位です。

凱旋門賞へ出走するなら評価を上げたい

Kalpanaは2025年の凱旋門賞では7着でした。

当時より現在のパフォーマンスは上がっており、今年のKing GeorgeではGood To Firm、Yorkshire OaksではGood To Softで結果を出しています。

馬場への対応幅も評価材料です。

ただし、8月28日時点では今後のローテーションについて凱旋門賞と英チャンピオンズデーの選択肢が残るため、正式に凱旋門賞へ向かうことが確認できれば対抗評価という位置づけにしておきます。

穴馬Bay City Rollerは雨が降れば怖い

人気薄まで広げるなら、Bay City Rollerを穴候補として見たいところです。

今年のCoronation Cupを雨の影響が残る条件で圧勝。前年には軟らかい馬場のドイツG1も勝っています。

8月末時点では9月6日のPrix Foyを使って凱旋門賞へ向かう方針が示されています。

DaryzとのPrix Foyが重要な比較材料

Prix FoyでDaryzとBay City Rollerが対戦すれば、本番前に非常に分かりやすい比較ができます。

もちろん前哨戦なので着順だけで判断する必要はありません。

見るべきなのは、

  • 2400mでの折り合い
  • パリロンシャンへの対応
  • 直線まで余力を残せるか
  • 馬場が軟らかくなった場合の走り
  • 本番へ向けた仕上がりの余地

です。

道悪になれば、Bay City Rollerは本番でも評価を上げたい存在です。

枠順は10月1日に決まる

2026年の凱旋門賞では、スタートゲートの抽選が10月1日午前に電子的に実施されます。

ただし、その場ですぐ一般公開されるのではなく、同日の公式セレモニーで発表される予定です。

つまり、8月末時点で個別の馬について「内枠だから本命」「外枠だから消し」と評価することはできません。

過去データでは内〜中枠を基本的に評価

過去10年を確認すると、低いゲート番号から勝ち馬が出るケースが目立ちます。

2016〜2025年では10頭中8頭の勝ち馬がゲート8番以内でした。

ただし、2016年と2017年はパリロンシャン改修に伴ってシャンティイ開催だったため、パリロンシャンに限るなら2018〜2025年の8回中7回が8番以内です。

詳しい年齢・枠順・前走傾向は、凱旋門賞の過去10年データと枠順・前走傾向で整理しています。

外枠だから即消しにはしない

2021年のTorquator Tassoは12番ゲートから勝利しています。

外枠でも、

  • 序盤に無理をしない
  • 馬群へ入れる
  • ペースが流れる
  • タフな馬場で消耗戦になる

といった条件が揃えば勝ち切ることは可能です。

枠順は単独で判断せず、脚質とセットで考える必要があります。

展開は「前に行くだけ」では勝ちにくい

パリロンシャン2400mでは、最初から位置を取りに行きすぎて脚を使うと、最後の直線で苦しくなります。

一方、後方すぎると馬群や進路の影響を受けます。

理想は、好位〜中団で折り合い、直線まで脚を残す形です。

Daryzはコース経験を生かせる

Daryzの強みは、パリロンシャンでどのタイミングから動けばいいかをすでに経験していることです。

本番で極端な外枠を引かなければ、展開面の大きな減点はしにくいでしょう。

Kalpanaは中団から長く脚を使える

Kalpanaは一瞬の切れだけに頼る馬ではなく、2400mで長く脚を使えることを今年の大レースで示しています。

内〜中枠から無理なく中団へ入れるなら、Daryzにとってかなり危険な相手になります。

馬場は今から「重」と決めつけない

凱旋門賞といえば道悪の印象が強いですが、8月28日の段階で10月4日の馬場を予想することはできません。

重要なのは、良馬場の場合と軟らかい馬場の場合の両方を用意しておくことです。

雨・馬場状態ごとの考え方は、凱旋門賞2026の馬場予想と雨・道悪の影響でも詳しく整理しています。

軟らかくなれば持続力を重視

Softやそれ以上にタフな条件なら、瞬発力だけでなく、

  • 2400mを最後まで走り切るスタミナ
  • バランスを崩さない走法
  • 道悪での実績
  • 早めに動いても止まらない持続力

を評価したいところです。

この条件ならBay City Rollerの評価は上昇。

KalpanaもGood To SoftのYorkshire Oaksを勝っているため、簡単には割り引けません。

良馬場ならスピード型も浮上

逆に乾いた馬場なら、道悪巧者だけを重視する必要はありません。

速い時計への対応力や、直線での加速力も重要になります。

馬場によって本命を大きく入れ替えるというより、Daryzを中心に相手候補の順位を調整するイメージです。

斤量差も凱旋門賞では無視できない

凱旋門賞では年齢と性別によって負担重量が異なります。

2026年の条件では、3歳牡馬と古馬牡馬の間には3kgの差があり、牝馬にはさらに1.5kgの減量があります。

そのため3歳牝馬なら古馬牡馬より4.5kg軽く走れる計算です。

詳しい条件は凱旋門賞の斤量差と3歳馬・牝馬が有利とされる理由で確認できます。

ただし「1kg=何馬身」と固定して計算するのは避けた方がよいでしょう。

斤量差は馬場、ペース、馬体重、走法などによって影響が変わります。

Minnie Haukは巻き返し候補として残す

2025年2着のMinnie Haukも無視できません。

2026年はPrince of Wales's StakesでDaryzに先着して2着に入った一方、King Georgeでは8着。

安定感だけを見るとDaryzやKalpanaより評価しづらい現状です。

ただし、昨年の凱旋門賞でコース適性を示した実績は大きく、秋の状態が上向けば再び上位候補になります。

日本馬は「7頭登録」と「出走予定」を分けて考える

日本馬については、5月の登録情報だけを見ると誤解しやすいため注意が必要です。

5月21日のJRA発表では、

  • アドマイヤテラ
  • アロヒアリイ
  • ジュウリョクピエロ
  • シンエンペラー
  • ビザンチンドリーム
  • フォーエバーヤング
  • メイショウタバル

の7頭が登録していました。

しかし、登録したことと実際に凱旋門賞へ向かうことは同じではありません

8月末時点では、JRAが出走予定馬として案内している中心はメイショウタバルとアドマイヤテラです。

日本馬の遠征動向は、凱旋門賞2026日本馬の出走予定と遠征プランもあわせて確認すると整理しやすくなります。

日本馬の本命はメイショウタバル

現時点で日本勢を評価するなら、まずメイショウタバルです。

2026年の宝塚記念を勝ち、連覇を達成。

凱旋門賞には前哨戦を挟まず直行し、武豊騎手とのコンビが予定されています。

タフな競馬への対応力が魅力

宝塚記念で見せた持続力は、凱旋門賞を考えるうえでも魅力があります。

先行力を生かせるタイプなので、枠順は特に重要です。

内〜中枠なら無理なくポジションを取りやすい一方、大外から先行する形になると序盤の消耗が増える可能性があります。

本命候補まで引き上げるには、現地到着後の状態と当日の馬場を確認したいところです。

アドマイヤテラは札幌記念9着から巻き返せるか

もう1頭の注目はアドマイヤテラです。

8月16日の札幌記念では2番人気に支持されたものの9着。

早めに動いたあと直線で失速しました。

ただし陣営は予定通り凱旋門賞へ向かう方針を示しており、9月6日に日本を出発する予定です。

距離延長はプラス材料になり得る

札幌記念は2000m。

レース後には距離がもう少しあった方がいいという評価も出ており、2400mへの延長自体はプラスに働く可能性があります。

一方で、本番でいきなり評価を大きく上げるには札幌記念の9着という内容が気になります。

現時点ではメイショウタバルより一段下の評価とします。

Forever YoungとShin Emperorは現状Arc本線ではない

5月の登録リストにはForever YoungとShin Emperorも入っていました。

しかし現在の遠征予定は別路線です。

Forever Youngは米国のJockey Club Gold CupからBreeders' Cup Classicへ、Shin EmperorはJoe Hirsch Turf ClassicからBreeders' Cup Turfへ向かう予定が示されています。

そのため、8月28日時点の記事でForever Youngを「日本勢の凱旋門賞本命」と扱うのは適切ではありません

ここは元稿から大きく修正しています。

9月6日のArc Trialsで予想を一度更新する

最終枠順より先に重要なのが、9月6日のQatar Arc Trialsです。

同日の2400m主要前哨戦は、

  • Prix Niel
  • Prix Vermeille
  • Prix Foy

の3レース。

それぞれの勝ち馬には、条件を満たす場合に凱旋門賞へのWild Cardが与えられます。

特にDaryzとBay City Rollerが予定しているPrix Foyは、本記事の本命と穴候補を直接比較できる重要な一戦です。

現時点の予想印

8月28日時点では次の評価とします。

◎ Daryz

前年覇者で、パリロンシャン実績は最上位。

Prix Foyで順調な仕上がりを確認できれば、本番でも中心にしたい馬です。

○ Kalpana

King GeorgeとYorkshire Oaksを連勝。

正式に凱旋門賞参戦となれば、Daryz最大の相手候補です。

▲ Bay City Roller

道悪なら評価を大きく上げたい穴候補。

Prix Foyでパリロンシャンへの適応も確認したいところです。

☆ Minnie Hauk

前年2着のコース実績を評価。

近走には波がありますが、軽視はできません。

日本馬注目 Meisho Tabaru

現時点の日本勢では最上位評価。

枠順と馬場が噛み合えば、先行力を生かしてどこまで粘れるか注目です。

最終予想は10月1日以降に完成させる

現時点で買い目まで固定するのはおすすめしません。

評価を更新するタイミングは3回あります。

  1. 9月6日
    Arc TrialsでDaryz、Bay City Rollerなどの状態を確認する。
  2. 10月1日
    枠順と最終的な出走馬、騎手を確認する。
  3. 10月3日〜4日
    直前の天候と馬場状態を確認する。

この3段階を経て初めて「最終予想」にできます。

現時点ではDaryzを軸に、Kalpanaの出走可否、Bay City RollerのPrix Foy、メイショウタバルの現地状態を追うのが最も分かりやすい見方です。

よくある質問

凱旋門賞2026はいつですか?

2026年10月4日にパリロンシャン競馬場の芝2400mで行われます。

枠順はいつ決まりますか?

10月1日午前に電子抽選が行われ、その日の公式セレモニーで発表される予定です。

何頭が登録していますか?

5月20日の第1回登録では73頭でした。

ただし、これは最終出走頭数ではありません。Arc RacesのWild Cardなどによって候補が加わる可能性もあり、本番は最大24頭です。

現時点の本命は?

Daryzです。

前年覇者でパリロンシャン実績があり、2026年も同競馬場のG1で結果を残しています。

対抗は?

出走するならKalpanaです。

King GeorgeとYorkshire Oaksを連勝しており、現在の充実度は非常に高いと評価できます。

道悪なら注目したい馬は?

Bay City Rollerです。

タフな馬場でG1実績があり、雨の影響が大きくなれば評価を上げたい候補です。

日本馬は何頭出走予定ですか?

5月にはJRA所属7頭が登録しましたが、登録と出走予定は別です。

8月末時点ではメイショウタバルとアドマイヤテラが実際の遠征予定馬として中心になっています。

Forever Youngは凱旋門賞に出ますか?

5月時点では登録していましたが、現在は米国遠征が予定されており、凱旋門賞を本線とするローテーションではありません。