韓国代表のW杯2026グループステージ敗退が決まりました。
グループAで1勝2敗、勝ち点3の3位に終わった韓国は、48チーム出場の新方式で設けられた「3位上位8チーム突破枠」にも滑り込めず、2大会ぶりのグループリーグ敗退となりました。ソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェという世界クラスの選手を擁しながら、「史上最高の蜂蜜組」と期待された大会で、韓国はなぜ敗退したのでしょうか。
一方、日本代表はオランダ、スウェーデンという強豪がそろった「死のグループ」と呼ばれたF組を1勝2分・無敗で突破し、ラウンド32ではブラジル代表と対戦します。
同じアジア勢として、なぜここまで明暗が分かれたのか。この記事では、韓国敗退の直接的な経緯と、日本との構造的な差を整理します。
韓国はどうやって敗退したのか
韓国のグループAの3試合を振り返ると、初戦でチェコに2-1と勝利して好スタートを切りましたが、その後が続きませんでした。
第2戦は開催国メキシコに0-1で敗戦。最終節の南アフリカ戦は、引き分け以上で自力突破できる状況でしたが、再び0-1で敗れました。1勝2敗・勝ち点3・得失点差-1という成績でグループを3位で終えたため、決勝トーナメント進出には他のグループの3位チームとの成績比較に委ねられることになりました。
今大会は出場国が48チームに拡大され、各組3位のうち成績上位8チームもラウンド32に進出できます。このルール上、韓国には敗退後もチャンスが残っていました。敗退直後、データサービス「Opta」の試算では韓国の突破確率は94%とされており、韓国のファンも一時は期待を持っていました。
しかし、グループD・E・Fの最終節でエクアドル、スウェーデン、パラグアイが勝ち点4以上を確保し、韓国を次々と上回っていきます。グループG・H・Iでもセネガルが5-0の大勝を収めたことで、韓国の順位は突破圏外に転落。最後は日本時間6月28日に行われたグループKのウズベキスタン対コンゴ民主共和国戦でコンゴが3-1の逆転勝利を収めたことで、韓国の敗退が正式に決まりました。
韓国メディアは「史上最悪のW杯」「韓国サッカー屈辱の日」と報じ、ホン・ミョンボ監督への批判が一気に高まっています。韓国の李在明大統領も「組織と人事の失敗」と痛烈に批判するほど、社会的な衝撃は大きいものとなっています。
「蜂蜜組」でなぜ敗退したのか
韓国のグループAはチェコ、メキシコ、南アフリカという顔ぶれで、欧州や南米の強豪が集まるグループとは組み合わせが異なっていました。事前には「史上最高の蜂蜜組(楽な組)」とも言われ、ベスト16以上が当然視されていました。
それでも敗退した主な要因として挙げられるのが、以下の点です。

①采配の問題
最終戦の南アフリカ戦で、韓国の絶対的エースであるソン・フンミンをスタメンから外す決断がありました。韓国紙『Sports Hankooki』は、この采配を「韓国史上最高の選手を控えにした最悪の競技力」と批判しています。ホン・ミョンボ監督は2014年ブラジルW杯でも1次リーグ敗退を経験しており、「12年前と同じ失敗を繰り返した」との声が国内に広がっています。
②組織的な戦い方の欠如
韓国は個人の能力では一定の水準を持ちながら、チームとしての連動性や戦術の再現性に課題があると指摘されていました。韓国代表の元主将・奇誠庸氏も「日本人は韓国よりもはるかにサッカーに真剣だ」と語っており、育成段階から組織力の差が生まれていたとも読めます。
③得点力の欠如
グループ3試合でわずか2得点。ソン・フンミン、イ・ガンインというタレントがいながら、チームとして機能する形での得点が生まれませんでした。メキシコ戦、南アフリカ戦はいずれも無得点での敗戦でした。
日本との構造的な差とは
韓国紙「朝鮮日報」は今大会の結果を受けて「W杯で明らかになった日韓のレベルの違い」と題した記事を掲載しました。その中で最も注目を集めた数字が、欧州主要リーグに在籍する選手の数でした。
日本の62人に対し、韓国はわずか13人というデータです。
この数字は単なる在籍者数の差ではなく、選手が世界トップレベルの環境で日々の競争を経験できているかという点に直結します。プレミアリーグ、ラ・リーガ、ブンデスリーガ、セリエAのような高水準のリーグで毎週戦うことで、強度への耐性、判断スピード、戦術理解が鍛えられます。
日本は長期的なビジョンのもと、育成段階からの海外進出を奨励し、選手個人のキャリアとしても欧州を目指す文化が定着しています。久保建英(レアル・ソシエダ)、冨安健洋(アーセナル)、板倉滉(ボルシアMG)、鎌田大地(ラツィオ)など、スタメンの多くが欧州トップクラブでのプレー経験を持ちます。
朝鮮日報は「韓国はときどき、天から天才を授かるが、日本は直接人材を育てている」という表現でこの差を説明しています。ソン・フンミンはまさに「天才」型の存在ですが、その周囲を支える選手層の広さで差が生まれているという見立てです。
「韓国が数人の天才ばかりに頼ってきた間、日本はシステムで選手を育成していた」というのが、同紙が今大会で出した結論です。
日本はF組を無敗で突破した
日本が入ったF組はオランダとスウェーデンという欧州の強豪が並ぶグループで、韓国のA組とは条件的に厳しい部分もありました。しかし結果は1勝2分・無敗・7得点2失点のグループ2位通過。チュニジア戦では4-0、オランダ戦は2-2の引き分け、スウェーデン戦も1-1と崩れない試合を続けました。
日本のグループステージの戦い方と韓国の戦い方を比べると、チームとしての安定感の差が際立ちます。日本はどのような試合展開でも組織的な守備が機能し、個人の局面でのミスを最小限に抑えながら戦い続けました。
韓国メディアの一部からは、日本がスウェーデン戦で2点差以上の勝利を収めなかったことへの批判もありましたが、それは日本の試合内容への評価というよりも、韓国の他力本願な状況への焦りから来るものでした。W杯2026のグループステージ突破の仕組みについては、グループステージ突破条件の解説記事でも詳しくまとめています。
韓国国内の反応と今後の課題
韓国のサッカーファンや国内メディアからは、ホン・ミョンボ監督への批判だけでなく、大韓サッカー協会(KFA)の体制そのものへの怒りの声が上がっています。
韓国民主党のソン・ヨンギル議員はSNSで「韓国サッカー最大の敵は大韓サッカー協会だ」と指摘し、「今回の結果は2014年ブラジルW杯の頃から予見されていた惨事だった」と語りました。また、「手続きも責任も反省もない大韓サッカー協会に韓国サッカーの未来を期待することは難しい」とも述べており、監督個人の問題を超えた組織的な課題として受け止めている声が目立ちます。
ホン・ミョンボ監督にとってはソン・フンミンが今大会で代表引退を示唆していることもあり、次の大会に向けてチームの再建が必要になる可能性があります。
今大会のアジア勢全体の成績
今大会には9チームのアジア勢が出場しました。
決勝トーナメントに進出できたのは、現時点で確認できる範囲では日本のみです。韓国とイランがグループステージで敗退したほか、他のアジア勢も多くがグループステージで姿を消しています。
この結果は、日本が「アジア代表」として単独で世界と戦う立場になったことを示しています。日本代表がブラジルと戦うラウンド32は、日本サッカーにとっても一つの試金石になる試合です。トラストダイスのブラジル vs 日本のラウンド32試合ページでは、最新のオッズや試合情報を確認できます。

編集部の見方
韓国の敗退はもちろん残念な結果ですが、今大会が明らかにしたことは一つです。個の才能だけでは、世界の大舞台で安定した成果は出せないということです。
ソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェというクラスの選手が揃っていても、チームとしての設計が機能しなければ結果は出ません。逆に日本は、そこまでの「天才」がいない状況でも、仕組みで戦えるチームとして機能しています。
韓国メディア自身が「日本はシステムで育成し、韓国は天才を待つ」という表現で現状を分析していることは、非常に率直な自己評価と言えます。日本がこの路線を続けるなら、W杯での日韓の差は今後も開いていく可能性があります。
ただし、この差は一夜にして生まれたものではありません。韓国が育成体制を根本から見直し、欧州リーグへの選手流出を組織的に後押しする方向に転換するなら、2030年大会では状況が変わっている可能性もあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 韓国はなぜ「蜂蜜組」なのに敗退したのですか?
A. 韓国のグループAはチェコ、メキシコ、南アフリカという顔ぶれで、欧州の強豪が少ないことから「楽な組」と期待されていました。しかしメキシコと南アフリカに連敗し、3位チームの上位8チーム枠にも入れず敗退が決まりました。最終戦での0-1という敗戦と、得失点差-1という成績が致命的でした。
Q. 韓国がグループステージを突破するには何が必要でしたか?
A. 韓国は勝ち点3・得失点差-1でグループを終えました。3位の成績上位8チームに入るためには、他のグループの3位チームよりも得失点差や得点数で上回る必要がありましたが、セネガルの5-0大勝やコンゴの逆転勝利などが次々と韓国の順位を押し下げました。
Q. 日本と韓国の欧州リーグ在籍者数の差はどのくらいですか?
A. 韓国紙「朝鮮日報」の報道によると、欧州主要リーグに在籍する選手は日本の62人に対し、韓国は13人とされています。この差は育成環境と選手のキャリアパスの違いを反映していると言われています。
Q. ホン・ミョンボ監督は今後も続投するのでしょうか?
A. 敗退を受けて韓国国内ではホン・ミョンボ監督への批判が強まっており、韓国メディアも辞任の可能性に言及しています。2014年ブラジルW杯でも1次リーグ敗退を経験しており、大韓サッカー協会の体制を含めた見直しを求める声が各方面から上がっています。
Q. 日本のグループステージでの成績は?
A. 日本はグループFをオランダ(2-2引き分け)、チュニジア(4-0勝利)、スウェーデン(1-1引き分け)という成績で1勝2分・無敗・グループ2位通過。7得点2失点と攻守ともに安定した戦いを見せ、ラウンド32でブラジル代表と対戦します。
まとめ
韓国のW杯2026グループステージ敗退は、多くの関係者が予想しなかった結果でした。「蜂蜜組」と言われた組でのまさかの敗退は、采配の問題だけでなく、チーム設計や育成体制の構造的な課題を改めて浮き彫りにしました。
韓国メディア自身が指摘する「天才依存」vs「日本のシステム育成」という対比は、今後のアジアサッカーを考えるうえでの重要な論点です。
日本代表はラウンド32でブラジルに挑みます。韓国が果たせなかった決勝トーナメント進出を超えて、どこまで勝ち進むことができるのか。日本 vs ブラジルのラウンド32予想と見どころもあわせてご覧ください。
ブラジル戦を前に、今大会の日本の戦いぶりをどう評価していますか?試合後に、事前の見立てと実際の展開を比べてみるのも面白いかもしれません。
本記事の情報は2026年6月28日時点のものです。最新の順位・結果は各公式サイトでご確認ください。









